大人の手関節の骨折
皆さん、まだまだ暑い日が続きますが、熱中症対策はしっかりとしてくださいね。
さて、本日は手術が必要な大人の手関節の骨折について、私が治療させていただいた患者様のレントゲンを用いて簡単にお話をさせて頂きます。
先ずは、受傷時のレントゲンの正面像、側面像です。
次に、術後のレントゲンです。
子供の骨折の場合は、以前のブログにもアップしたように、金属製の鋼線数本で固定をしますが、大人の骨折の場合は金属のプレートで固定をします。
ほとんどの場合は、術後ギプスなどの外固定は必要なく、翌日より可動域訓練を行います。
但し、患側に大きな負荷をかけたりすることは2か月くらいはできません。それまでにかけられる負荷は、500g、大体ペットボトル1本分までとしています。
箸を使う、洗顔、ボタン掛け等の負荷の少ない日常生活動作は、術直後より積極的に行うようにしています。
粉砕が強い場合や、不安定性が強い場合は慎重に行う場合もあります。
最後に、抜釘後(入れた金属を抜いた後)のレントゲンです。
受傷時と比べると骨が正しい位置で癒合しているのがお分かりいただけると思います。
今回は手術を必要とする骨折を紹介しましたが、転位(ズレ)が少ない骨折の場合は、手術は不要です。
当院には、骨折時に骨癒合を促す超音波治療器を導入しております。
非常に有用な機器ですので万一骨折をしてしまった場合に使用することをお勧めします。(もちろん、骨折をしないことが一番ですが)